サーフトローリング(以下Sトロ)はシーズン最盛期になれば誰にでも青物を楽しめ、 それでいて奥の深い釣りです。 今やカゴ師・キス釣り師・ルアーマンのタックルボックスには必ず弓角が忍ばせてあります。 何故?それはSトロが釣れるからです。 これからSトロを始めようとする方、そしてベテランの角師の皆様、 タックル選びから必殺の釣り方まで2005最新情報をお届け致しますので、 参考にして下さい。 |
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Sトロの基本的なシステムです。 これだけ揃えれば貴方も今日から角師です。 手軽に最小限のタックルでサーフに行って青物を釣りましょう。 |
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何故?長い竿が必要なのかは、追々説明致しますがハリスを長く取りたい為なのです。 よく、ルアーロッドではダメなのか質問されますが、長ハリスを振りきれない短いルアーロッドはSトロには向きません。 磯竿と投げ竿は両方持っていると便利です。状況によって使いわけましょう。 尚、中通しの竿は飛距離では外ガイドの竿より優れていますが、ライントラブルなどの時には復旧に時間がかかります。 これほど竿を振る釣りは他にはありません、消耗品と考えて中級の竿でも十分です。 |
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磯竿 | |
4〜5号遠投用5.3メーター オモリ負荷15〜20号、SICガイド付き お奨めは5号オモリ負荷20号です。釣り味抜群、遠投もそこそこ効きます。 釣り味優先なら絶対磯竿、私は1年通してほとんど磯竿を使います。 |
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投竿 | |
25号〜30号4.05〜4.25メーター、SICガイド付き 釣り味は悪いが遠投可能、 また潮の流れが速いときには重いオモリで着底させることができます。 向かい風など風の強い時も有利です。 並継ぎと振り出しがありますが、振り出しの方が同じ号数でも竿は柔らかいです。 お奨めは25号4.25メーターの振り出しです。 |
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ルアーロッド | |
2014年から私は軽いルアーロッドを愛用しています。 13フィート、130グラム対応のロッドですが、 その様なルアーロッドはなかなかありませんので 11フィート以上で100グラム投げられるH以上のロッドなら十分使えます。 現在使用のルアーロッドは使い勝手が良く気に入っています。 |
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誠に残念ながら、各メーカーからSトロ用のリールは販売されておらず、汎用するしか無いのが実情です。 投げ用リール、遠投用リール、キャスティングリールを選びましょう。 ドラグ付きで、ギア比の高い物(一巻き85センチ以上)がお奨めです。 一部のジギング用リールもギア比が高くSトロには対応します。飛距離の点でいま一つですが、高性能のギアで巻き味は最高です。 リールの要素は重要で、多少高くても良いリールをお奨め致します。 近年の釣り方はスロージギングが主流ですが、回収巻きにハイギアは威力を発揮します。 |
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近年ラインの進歩はめざましく、良い糸が沢山発売されています。 飛距離を重視するSトロでは細糸が有利で、しかもダイレクトなアタリを味わうならPEラインが絶対です。 一年通して使えるギリギリの線がRE1.5号でそれ以下ですと消耗が激しく何回も巻き直すことになります。 結束の無いテーパーラインが最近の主流です。 私はPE1.5号テーパーライン付きを愛用していますが、2号や3号で力糸無しでもそれなりの飛距離が得られます。 PEラインですと着底も取りやすく、ボトム狙いの時には威力を発揮します。 ナイロンラインなら投げ用のテーパーライン付きか、3〜5号が良いでしょう。 ただし竿の堅さとオモリの大きさの兼ね合いですので、自分のシステムでオモリが飛ばないように工夫が必要です。 |
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結束 | |
細糸で遠投するには力糸を付けなければなりません、 そうしないとオモリが飛んで行ってしまいます。 シンプルな電車結びが一般的ですが大物がヒットした時には結束で切れる恐れもあります。 ルアーのラインシステムにして結ぶと強度が上がり結束切れが少なくなります 力糸はPE4号が基本です。また、ナイロンの力糸にすると飛距離が向上しますがライン切れの確率は高くなります。 |
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トレーラーとは弓角を遠くに飛ばすオモリのことで、一般的にはジェット天秤を使います。 その他にKAISO天秤やマウスと呼ばれる専用のオモリもあります。 飛距離、コスト、トップ狙い、ボトム狙い全てをこなすジェット天秤以上のトレーラーは今の所無く、シーズン通しで使える優れものです。 オモリのサイズは竿の規定に合わせた物を選びましょう。 また、強風の時や潮の流れの速い時はワンサイズ重いオモリを使うとよいでしょう。 |
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ハリスの標準はフロロカーボン6号です。 船用の大口径スプールの物が糸癖が無く、糸絡みが少なく使いやすいです。 5号以下のハリスですと糸絡みが激しく釣りにならない場合もあります。 また、サワラ・タチウオなど歯の鋭い魚が対象魚の場合はハリス切れを防ぐ為に、7号以上を使います。 |
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ハリスの長さは3〜4メートルが理想的です。 竿の長さまでは投げられますので、竿より若干短めにします。 極端にハリスが短い場合は青物が追いきれず、釣れる確率が低くなります。 また、ハリスが短いと逆に糸絡みの原因にもなります。 例外もあります。堤防などでは、青物が足下にいる場合があり、その時はハリスを短くして対応します。 |
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弓角とハリスの結束は八の字結びで弓角が動くようにコマを作ります。 コマが出来たら弓角が抜けないか確認します。その時に抜けそうだったらさらに結び目を作ります。 弓角は消耗品です。1本の弓角で釣れる魚の限度があります。50匹位がその限度ですが、針先が甘くなったら軽く研いでバレを少なくしましょう。研ぎ過ぎると弓角の寿命が短くなるので注意が必要です。 |
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簡単八の字結び リーダーを折り返して持ちます。 |
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簡単八の字結び 折り返した糸にもう片方の指を通して 2〜3度回します。 |
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簡単八の字結び 先の輪に先端の糸を通します。 |
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簡単八の字結び ゆっくり引き締めて、完成です。 |
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ラインはチチワ結びにして、そこにサーフ用のスナップを取り付けます。オモリ負荷30号対応の優れたものが発売されています。しかも細く設計されていて、トップガイドも楽々通りいちいち糸を切ることも無く快適に使えます。 リーダーの基にはボールベアリング入りスナップをユニノット取り付けます。 糸絡みの緩和と弓角の交換が楽に出来ます。 急な地合の時に糸が絡んでいては勝負になりません、スペアのセットを必ず用意しておきましょう。 糸巻きは丸いものがベストですが、棒状の物でしたらロングタイプがいいでしょう。 |
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以上が簡単なシステムの説明ですが、ロッド・リール・ライン・オモリのバランスが重要です。むやみに重いオモリを使ったから飛距離が向上するとは限りません。バランスです
!! 柔らかい竿と安いリール・軽いオモリでも飛ばす人は沢山います。貴方も自分なりのシステムを構築して下さい。 メーカーさんにお願い ギア比の高い遠投用リールの発売をお願い致します。 |
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次は実釣編、 ニューハウツーフィッシュ2をご覧下さい。 |